浅田真央と水蜜桃

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フィギュアスケートで、いま求められる演技 【日本経済新聞】

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フィギュアスケートで、いま求められる演技

 2012年のフィギュアスケート世界選手権(フランス・ニース)で、女子は鈴木明子(邦和スポーツランド)が銅メダル、男子は高橋大輔(関大大学院)が銀、羽生結弦(宮城・東北高)が銅、そしてペアで高橋成美(木下ク)&マービン・トラン(カナダ)組が銅と、日本勢は4つのメダルを獲得した。

 しかし金メダルは取れなかった。男子はパトリック・チャン(カナダ)、女子はカロリナ・コストナー(イタリア)で、男女ともスケーティングに定評があり、スピードと流れのあるジャンプを武器にする選手が金メダルに輝いた。浅田真央(中京大)はジャンプミスが相次ぎ6位に終わった。ソチ五輪まであと2年。「スケーティング力の時代」への風がさらに強まるなか、選手たちはどこを目指すのだろうか。


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■トリプルアクセルにこだわった浅田

 トリプルアクセル(3回転半)が成功するかに注目が集まった浅田。現地入りしてから、その最大の武器の練習に終始したが、約50回挑戦したものの、ほぼすべてがパンク(フィギュア用語で3回転が2回転になるなど「回転が抜ける」という意味)か回転不足。成功どころか、3回転半回りきってから転倒するということもほとんど無かった。

 「こっち(ニース)に入ってから、調子が下降気味でした。日本にいるときは良い状態だったので、動揺してしまって……。一度もちゃんと跳べていなくて、まったく感覚を失ってしまった感じがしていました」と浅田は振り返る。

 確かに名古屋での直前調整では手ごたえがあったようだ。佐藤信夫コーチも「ほぼクリーン。これならやっても良いかなというところまできていた」と判断していたほど。気合十分で現地入りしただけに、「跳びたい」という気持ちを抑えることはできなかった。

 結局、ショートプログラム(SP)は180度以上回転が足りていなかっためにダウングレード判定だった上に、転倒。フリーではパンクして1回転半になってしまった。

 トリプルアクセルの基礎点は8.5点だが、SPで得たのはわずかに0.8点、フリーは1.1点だった。仮定の話になるが、もしダブルアクセルを綺麗に跳んでいれば4点前後を見込めたはずだ。

♪ 続き ♪

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■「普通なら回避」だったが…

 「メダルを狙うことよりも、ずっと練習してきたので(トリプルアクセルを)やりました」と浅田は唇をかんだ。

 佐藤コーチは「彼女がこだわっているものを取り上げてしまうと、気持ちが下がってしまう。今回、(決断は)最初から彼女に任せていましたが、普通なら回避と考えるものだった」と説明した。

 今回、浅田のさらなるマイナスポイントは、スピードがこれまでよりも落ちていたこと。昨年11月のNHK杯のフリーでは、トリプルアクセルを回避して滑りの良さと総合力で見せる作戦をとり、スケーティング技術で8.11など高得点をマーク、演技構成点は64.57を獲得していた。

 世界選手権ではスケーティング技術が7.64で、演技構成点は60.02。ジャンプのミスだけではなく、滑り自体の評価で好調時よりも4点以上失っていた。


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■コストナー、総合点で勝てる選手に

 女子で優勝したのは25歳のコストナー。スピードと伸びがあり、他の選手とはまったく次元が違うといっていいスケーティングに加え、ジャンプもスピードのある助走から踏み切って雄大な弧を描き、流れるように着氷する。フリーは128.94点、総合189.94点で、世界選手権10度目の挑戦にして悲願の頂点に立った。

 コストナーは簡単にこのポジションを手にしたわけではない。スケーティングの質はもともと高い方だったが、精神的な弱さからジャンプのミスが多く、09年の世界選手権は12位。スケーティングを大切にするドイツの練習場を離れ、09年にジャンプ技術に定評がある米国のコーチのもとに移った。

 ジャンプを強化して3回転ルッツなど難度の高いジャンプ中心の戦略に変えたが、かえってミスが増えて10年バンクーバー五輪は16位。再びドイツに戻ると、3回転ジャンプは3種類だけに絞って質を高め、スケーティングや演技を磨くことに専念した。

 結果としてコストナーはジャンプを1つや2つミスしても演技構成点が常に高く、「総合点で勝てる選手」へと完全に変身を遂げたのだ。

 「ここにくるまでに多くの変化がありました。いつも緊張してしまって表彰台のトップを逃してきましたが、今日は本当に落ち着いていて、ただ自分らしく滑るという気持ちに到達することができました」とコストナー。彼女が世界選手権で見せたのは、大人の滑りだった。


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■佐藤コーチの経験と浅田の能力がかみ合えば…

 佐藤コーチも自身の考え方について次のように述べている。「僕は、スケーティングの良さ、スピードを重視する教え方。いまのスケートで評価されるものは何かを考えることが大切」。この言葉からも分かるように、浅田にもコストナーや金妍児(韓国)と同様の方向への転換を促そうとしている。しかし「彼女にとって、今までと違う作戦にいきなり変えることができない。理解してもらう根比べの状態」とも話す。いまの浅田は変化の途上にある。

 現役の女子選手でトリプルアクセルを跳べるのは、浅田以外にはほとんどいない。その持ち味を生かしながら、さらに成長するには何をすべきか。

 「帰国したら先生としっかり話し合いたい」と浅田。佐藤コーチの経験と浅田の能力がかみ合えば、誰も到達できない頂点へと向かえるはずだ。


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■男子もスケーティング重視の時代へ

 男子はパトリック・チャン(カナダ)がフリーで4回転を2本決め、合計266.11点で連覇を果たした。チャンの大きな得点源は卓越した表現力。今回も、ジャンプでは計3本の大きなミスを犯しながら、銀メダルの高橋に6.45点差をつけた。ソチ五輪に向けて「チャンのさらなるミス待ち」は前向きな作戦ではない。

 ソチ五輪までの現役続行を宣言した高橋の作戦もスケーティングの質の向上だった。11年7月、膝のボルトの除去手術後に、フランスのアイスダンスのコーチのもとでスケーティングやエッジワークを基礎から見直した。

 スピードが増し、足元が安定したことで、これまでも定評があった演技力がさらに磨かれ、演技構成点につながる部分が成長。同時にスケーティングが良くなり、ジャンプの助走が安定したために「ジャンプの確率が高くなった」と高橋はいう。相乗効果が生まれている。

 その効果は、今シーズンの点数にしっかり現れた。今大会フリーの演技構成点は、チャンが90.14、高橋は85.78で4.36点差。昨年の世界選手権ではチャンが91.52、高橋が82.08と9.44点差だったことから考えれば、3回転ジャンプ1本ぶんの点数を追いついたことになる。


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■「宿題をたくさんもらった」と長光コーチ

 長光歌子コーチは「私たちはソチまでの3年計画。まだパトリックに比べると、スピードなど足りない部分がたくさんあるし、宿題をたくさんもらった。今回優勝しなかったのも良かったと思う」といい、これから2年で伸ばすべき課題を手に入れた。

 また、男子3位と健闘した羽生は、フリーの技術面ではチャンを上回る91.99をマークした。「だいぶ感覚がつかめたので、来年は4回転サルコウも入れたい」といい、ジャンプ技術の伸び盛りの時期だ。

 しかしジャンプだけに頼る作戦ではない。羽生も11年秋にロシアのアイスダンスのコーチのもとで、上半身の演技力と下半身の滑りを一体化させるための、滑りを生かした演技指導を受けた。「ジャンプを失敗しても演技構成点が出るようになった」と羽生は話す。

 男子も女子も、スケーティングを磨いて演技構成点を伸ばし、スピードを出してジャンプの「質」を高める――。今大会は、その時代の流れがはっきりと色濃く現れた。

 ソチ五輪まで2年。フィギュアスケートでいま求められる演技を見極めながら成長することが、選手たちに必要となる。

(日本経済新聞web/フリーライター野口美恵 2012/4/6 7:00)


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